春の光があって
空気が透き通って
毎日芽吹き始めて
ひんやりとした風も、乾き始めた土のにおいを運んでくれて
木々の上にちらほら見える黄緑色がいとおしくなる
でも予想のつかないことを恐れるような不安感がどこかにあって
誰も見ていない、だれも責めていないのに、罪悪感が募って
光の中に身をおいても、その灰色がどこから来るのかわからないときがあって
それが思わぬときに、未熟な種のまま顔をあらわにして
殻が破れてしまうことがある
そんな話みたいに、光があって暖かくなってきたのに、
どうしても通じ合えないものにも光が当たって
身体の傷と一緒に心の傷も深くなるのだけど
探ろうとして、試みようとすればするほど
ミシミシと傷が切れ込んで行き
どう転んでも悲劇の穴にしか引力が通じていないという失望感が見えてしまう
春なのに悲しいことや
青空だからこそ涙が出ることがあるけど
それは悲しいことや未熟なものみんなに平等に光が当たってしまうからだろうか
光のおかげで幸せになるのに
光のおかげで新たな影ができてしまう
昨日はそんな日だった
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