2011年5月27日金曜日

All Those Years Ago

レノンやビートルズに興味のなっかたには、一切面白くもない話である。

レノンが亡くなった後、長い間悲しみに打ちひしがれながら、私は何度この曲を聞き返したかわからない。

ハリスンの歌は、特に好きなわけではないが、ソロになってから随分と個性を伸ばし、才能を明らかにしていった気がする。
名曲が幾つか残され、私は My Sweet Lord など、カセットが擦り切れて切れてしまうまで、巻き戻して聞いていた。

ビートルズでは、他の二人に圧倒されていたが、ソロになって以来彼の内向的性質が、とても良い形で歌に、そして歌詞に出てきたのだろう。

今朝、仕事をしながらラジオで突然この All Those Years Ago がかかって、一瞬にして深い悲しみへと突き落とされてしまった。
あの頃、ウォークマンなどはなく、買ってもらったばかりの安物のモノラルのカセット レコーダーを机の上に置き宿題をして、ベッドの傍らに置きこの曲とともに眠りに入ったのを覚えている。

当時子どもだった私は、リリックを見ながら曲を楽しむと言うまでのレベルには達しておらず、メロディーを口ずさんでは、その内容を言葉の断片から想像して味わっていた。
それでも十分だったのだが、今日こうしてリリックを改めて読んでみて、その深さに驚いている。

レノンは、70年代のインタビューで、ハリスンすら洋子との関係には嫌な冗談を言ったり、嫌味を言うようなことがあり、唯一スターキー(リンゴ)と当時の妻、モーリーンだけがレノンの愛情問題に一言も口を出さなかったと言っている。
しかし、彼らの仲は決して悪かったわけではない。ビートルズ当時も、ツアー中二人は常に同室だった。ハリスンのシニカルなウィットは、レノンの気に入っていた。気難しく内向的なハリスンが、タフだが実は同じく内向的な面を強く持っているレノンに惹かれ、レノンがハリスンのそのような性質に目を向け、理解を示し尊重していたのではないだろうか。

そんな程度のことしか現時点では言えない。すべて憶測でしかないので、この辺はもう少し本を読み込んで検証したいと思っている。大変興味深い関係なのだ。

そして今回このリリックを読んで、涙が出てきた。
それは、もちろんこの曲自体の美しさ、素直さでもあるのだが、短い歌詞の中に、ハリスンがやはりレノンの本質を理解し、そしてそれを愛していたと確信させるものがあったのだ。


以下に気になるところを書いてみる。
文章そのものとは関係ないので、訳ではない。

「愛を叫んでいたけど、皆君を犬のように扱って。でも君ほどはっきりとそれをやった奴はいない」

「与えるとは何か、と語っていたけど、あまり正直に行動する奴はいなかった。でも君が愛こそはすべてと言った時、本気で真のやり方を指差していた。」

「良い時も悪い時も、君のことばかり見上げていた。今じゃ皆を傷つけたあの悪魔の親友が去って、寒さと悲しさしか残ってない」

「今では誰も神のことなんか忘れて、だから存在できるのに、あいつらの言うことはおかしいと、それを最初に言ったのは君だった。」

「皆が聞く耳を持っているわけじゃないのに、君はあえてそれを言った。もうずっとずっと前に。」

「そして君こそが、僕らの笑いと悲しみを支配していたのだ。」

レノンの当たって砕けろ的な、ストレートで純粋な姿が沸き起こるようなリリックである。
そして、彼の生きたことの核心を言い当てている。

You had control of our smiles and our tears

これは、おそらく本音なのだろう。そして知り合った頃から、本当にそうだったのに違いない。
ずっと振り回され続け、ずっと追い続けてきた姿を見て取れる。

ハリスンは、本当にレノンをあがめていたのだろうと思う。
だからこそ、レノンに傷つけられ、時に憎み喧嘩をしたが、それはハリスンがレノンの後をずっとついて行ったからである。

そして、そのハリスンも随分前に亡くなってしまった。

余談になるが、マッカートニーのトリビュートもので心に触れるものはなぜかない。
私個人の趣味の問題でもあるのかもしれないが、彼の性質は本当に合わないなと自分でも思う。

やはり彼自身が裸になって、自分の血の出る心臓を差し出しても、本気で語る、ということをしない人間なのである。
彼を庇護する為に言えば、そのようなものを持っていない、つまり与えないというわけでは決してない。
マッカートニーも、絶対に心臓を差し出しても守るものを持っているはずだし、投げ打っても本音を言わねばならない場面で、それを行ったことがあると、私は信じている。
しかし、彼は内面へあえて踏み込むことはしないのであろう。

そして、レノンを愛していたかどうか、その確信を今のところ得るには至っていない。

様々な方面から、やはり早く亡くなってしまったモーリーンがとても良い人間だったと聞く。
そのことも、スターキーの人間性を理解する上で、大切な部分となりそうなので、これもまたいずれ考えてみたい問題だ。
プライベートの写真などを見る限り、スターキーはシンプルで、ど正直である。

マッカートニーは、3度目の結婚に踏み込むそうであるが、今度のお相手は見るからにお似合いである。おそらく人生最後の伴侶となるのではないだろうか。
彼は、人間であるという以前に、ShowBizの人間であるという前提の方が先に来てしまう。そんなプロフェッショナルな男なのだ。

では、淋しい心を切り替えて、日常へ舞い戻ろう。







Im shouting all about love
While they treated you like a dog
When you were the one who had made it
So clear
All those years ago.

Im talking all about how to give
They dont act with much honesty
But you point the way to the truth when you say
All you need is love.

Living with good and bad
I always look up to you
Now were left cold and sad
By someone the devils best friend
Someone who offended all.

Were living in a bad dream
Theyve forgotten all about mankind
And you were the one they backed up to
The wall
All those years ago
You were the one who imagined it all
All those years ago.

Deep in the darkest night
I send out a prayer to you
Now in the world of light
Where the spirit free of the lies
And all else that we despised.

Theyve forgotten all about god
Hes the only reason we exist
Yet you were the one that they said was
So weird
All those years ago
You said it all though not many had ears
All those years ago
You had control of our smiles and our tears
All those years ago

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